ニコラが10万分の1のリンパ腫なんて48ーホジキン様リンパ腫ーT-cell rich B-cell lymphoma<日本小動物医療センターがんセンター>④(811)

<抗癌剤治療について>……そして…

緊張してたのがちょっとずつほぐれてきたかな

 

コンシェルジュ:「抗がん剤治療についてもお聞きしようと思っていました。東大の先生はほとんど副作用がないアスパラギナーゼを最初に使うということでした。が、地元の先生はアスパラギナーゼは3回くらいしか使えないと言う事でした。アナフィラキーショックの副作用についても聞いています。」

担当の先生:『放射線も、抗がん剤も副作用は必ずあります。副作用がないということはありません。放射線も、抗がん剤も、だいたい3日間くらい体調が優れなくて、その後に徐々に落ち着くと飼い主さんがおっしゃいます。』

コンシェルジュ:「そのとおりです。ニコラもそうでした。」

担当の先生:『抗癌剤の副作用としては、食欲不振、嘔吐、下痢、白血球減少などがあります。』

コンシェルジュ:「抗がん剤を投与すると排泄物から強い毒性のあるものが一緒に出ると聞いています。うちは多頭飼育で骨肉腫で断尾して慢性腎不全を持っている18歳の仔やニコラの父で体質がそっくりで体が弱くて急性腎不全で死にかけたり、腸閉塞で手術をしたりした仔がいます。年末年始も尿道閉塞で入院していたのですが、いまだにあまり食べなかったりしているので心配なのですが…」

担当の先生:『腸閉塞の原因はなんですか?』

コンシェルジュ:「毛玉です。毛が細くてやわらかくてアンダーコートが多い。ラキサトーンとかやっているのですが…」

担当の先生:『被爆はあります。抗がん剤投与後3日間くらいは隔離してトイレを別にするのが良いと思います。』

⭐抗がん剤投与の後、尿や糞から毒性の強い抗がん剤の残りが排出されることを「被爆」というらしい。今日はじめて「被爆」という言葉を聞いた。放射能の被爆という言葉は身近だけど、こういうことは経験しなければ解らない⭐

…やっぱりそうなんだね…人も手袋をして排泄物処理をしたほうが良いとどこかに書いてあったっけ…

コンシェルジュ:「ニコラだけ隔離するのは難しいかなと思います。ケージに閉じ込めておくのもストレス溜まるでしょうし…他の仔もストレスが溜まると思います。」

担当の先生:『その時だけ入院するという方法もあります。ただ、ここは遠いと思いますし通うのも大変だと思います。ニコラちゃんと飼い主さんのことを考えると地元で出来る治療を考えるのも良いと思います。いざという時にすぐ動ける状況も大切だと思います。』

コンシェルジュ:「ニコラだけでなくファミリーのことも考えるとまだ食欲もあるのでステロイドの治療で…と思ったりもします。」

うちのおじさん:「何があってもお家にいるのがこの子にとって一番良いと思っています。車で往復4時間以上かかって通うというのも物凄く負担になると思っています。…いくら考えても堂々巡りで…」

先生:『今までのお話を伺って、積極的治療でなく緩和治療の選択でも良いと思います。ニコラちゃんの腫瘤は進行が早いのでどんどん大きくなると思います。ステロイドだけで、食べられなくなったら点滴をする、呼吸が苦しくなったら酸素室を使う、そしてもう本当に苦しくなってしまったら対処するということになります。』

コンシェルジュ:「呼吸が苦しくなってすごく苦しむようになってしまったら安楽死ということですね…海外の文献でもホジキン様リンパ腫のほとんどの仔が3ヶ月で安楽死というのを見ました。」

…数ヶ月延命が出来たとしてもこういう状況に必ず戻ってくる…

担当の先生:『アメリカでは予後がなければ苦しめないという考え方がありますから。』

コンシェルジュ:「日本とは違いますね…何を選択しても後悔しないことはないと思います。」

担当の先生:『これだけニコラちゃんのことを真剣に考えてもらって、それはニコラちゃんに伝わっていると思います。ここまで、飼い主さんには元気がなく見えることもお有りのようですが、ほとんど普通の状態で過ごせています。ニコラちゃんにとってはとても良いことだと思います』

 

ここに書いたこと以外もお話しました…

 

内容的にはニコラが稀な腫瘤で症例が日本ではほぼ無く、ここでも多分同じ症例の経験はないのだろうと思いました。もしあったらこちらが同じような症例がありますか?と伺った時に、こういう症例がありますとのお話があっての治療についての説明になっていたと思います。

放射線治療について、リスクは分かりますが、費用対効果で利が少ないということが放射線治療を勧めないというお話は、飼い主それぞれによって考え方が違うと思うので、放射線治療を勧めないという理由ずけにするのは納得するのが難しいと思いました。

放射線治療がニコラに効果があるという実績を担当の先生が認めているのに、それが活かされない…ニコラの呼吸が出来るように、それだけのために放射線治療をお願いしたいだけなのに…なぜ、院長の言う積極的攻撃的治療がベストの治療でその選択だけになるのか解りませんでした。

 

長い時間説明を聞いて、放射線治療はここではやりたくないのだな、こちらが攻撃的積極的治療を望まなかったら、もう看取りを受け入れる心の準備に入らねばならないのだな…ということだけは分かりました。

 

久しぶりに一番高いところまで行きました

起きているときも少し増えて、食欲も少し出てきました

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