【ラガマフィン編】シルヴィとギエム(2)

ラガマフィンのブリーダーさんを探す、その行き着いた先はアメリカでした。

ラガマフィンの子猫を海外から輸入するためには、輸入検疫に時間がかからない国、狂犬病の予防注射を必要としない国、それはカナダがベストでしたが、あいにくカナダにはその当時(2012年春)ラガマフィンのブリーダーさんは居ませんでした。ラガマフィン発祥の地アメリカからネコを輸入するという選択肢しか有りません。

アメリカからは狂犬病の予防接種2回(生後3ヶ月頃とその1ヶ月後)を接種してから抗体検査を受けて了承されてから待機期間180日を経て、さらに輸入直前に抗体検査を受けて了承されたら輸入出来ます。日本に輸入出来る迄11ヶ月の時間が必要です。この問題に直面した時に、ラガマフィンは成ネコでないと輸入出来ない事が解りました。
それから、ココは日本でのみ通用するラガマフィン(日本の猫の登録団体の血統書を持っています)であり世界では通用しないそうです。ブリーダーさんいわく、『偽物です』ということでした。
ブリーダーさんとコンタクトをとり、ラガマフィンを子猫から育てたい場合はどうしたら良いか相談しました。

ブリーダーさんからの条件はとても厳しいものでした。
*ブリーダーにならなければ子猫は生ませられない。
*ブリーダーになるためには1年以上のブリーダー見習いをしてRAG(ラガマフィンのブリーダーのグループ)の試験を受け て合格しなければいけない。
*ブリードをするにあたっては女の仔2〜3匹と男の仔1匹が必要である。

ブリーダーになるか、ならないかの選択肢の中には日本でのブリーダーとしての必要な資格(動物の取扱<販売>等の資格)も必要になります。ブリーダーになる事は全く考えていなかったので迷い悩む日々となりました。こちらでは男の仔と女の仔1匹ずつを譲ってもらい1回だけのブリードをと考えていたからです。
ブリーダーにならなければブリードが出来ないのならブリーダーになるための勉強をしようと覚悟を決め、ブリーダーさんの言う通りに女の仔2匹を先に譲ってもらい、後日、男の仔1匹を譲ってもらう事になりました。ブリーダーになるという前提でお話が進みました。そのお約束の上で最初に譲ってもらう女の仔2匹が、シルヴィとギエムの姉妹でした。シルヴィとギエムはブリーダーさんが指定した仔達でこちらが選んだ仔では有りません。これらの経過を通して日本のシステムとは違うと思いました。
沢山の違いが有る中、迷いながら幾度と無くお話し合いをしてブリーダーにならないでブリードをしても良いという許可を頂きました。

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シルヴィとギエムが日本に来る日が近付きました。検疫所に提出する書類の作成が慣れないせいで難しく、電子書類でパソコンで申請出来るとはいえ何度やり直した事か。…
輸入35日前迄には済ませなければなりません。
成田の検疫所に電話して教えて頂く事数回、足りない情報もブリーダーさんに問い合わせつつなんとか申請が出来ました。『あ〜疲れた!』これが検疫書類提出の最初の実感。

さてさて次は、輸送です。航空会社(UA)の都合により予約したその日に搭載出来るかどうか解りません。予約はブリーダーさんがして下さいます。
UAではペット同伴システムが有り搭乗する人のペットが優先されるため、貨物としてネコのみの輸送は搭乗日にならないと飛行機に搭載出来るかどうか解らないそうです。ちなみに、UAでは貨物として人と一緒に飛行機に乗る場合とキャビンペットとして搭乗する人の座席の下に猫や犬を置けるシステムが有りそれらが優先でされるので、貨物としてペットのみ輸送される場合は当日にならないと解らないそうです。
1機に搭載出来るペット数は限られています。
残念ながら日本の航空会社にはキャビンペットのシステムは有りません。また、ペットを貨物で搭載するのも条件が厳しいようです。動物愛護の先進国アメリカはペットにとって優しいシステムを持つ国のようです。

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未経験ゆえの心配や不安も有り、最初はキャビンペットとして日本に連れてきたいとの思いがありました。ですが、調べるうちにキャビンペットで連れて来るには1人で1匹という決まりで、2匹では2人必要です。うちのおじさんに相談するも時期的に難しいと…
貨物として日本に来る事になりました。

お迎えに成田に行く日は、当日アメリカのブリーダーさんの連絡を待ってからとなります。搭載出来ない場合は延期になる場合が有るからです。アメリカのブリーダーさんが使用する空港ではUAの日本に来る便が1日1便しかないため、ブリーダーさんには予定日だけでなくその後も数日予定を空けておいて欲しいと言われました。
う〜ん、またまた難題、休みの日を合わせなくちゃ。

搭載予定日、日本時間真夜中検疫所よりメールがあり貨物の取扱時間内にUAの着陸時間が間に合わないかもしれないとのこと。あわてて成田の検疫所に電話して確認、貨物営業時間に間に合わない場合は貨物として1泊しなければならないそうで、さらにあわててブリーダーさんに対応についての問い合わせメール至急、至急、至急。
今迄こんな事無かったとの弁。到着時間が早い飛行機は無いとの事。
そうだった…1日1便しか無かったんだった…。
UAカーゴに連絡確認、時間内でOK大丈夫。
全く人騒がせな!!検疫所の方の勘違い?間違い?確かな情報を下さい検疫所さんお願いします。
ハラハラドキドキですぅ。初心者にはきついよね〜この流れは。
ブリーダーさんに再度連絡、あぁよかったー。…
(でも凄い!成田空港は真夜中も活動中)

明け方近く、ブリーダーさんより無事搭載出来たと連絡有り。
これでやっとお迎えに行けます。長時間のフライト頑張って、シルヴィ・ギエム。
どうぞ何事も無く着きますように。

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