動物取扱責任者研修<令和6年度>の講習会に行って来ました。
今回は気になる事、考えさせられる事が山ほどありました。まず、ペットオークション運営業者やブリーダーが販売するペット(犬、猫)の生年月日が改ざんが多くあるとの報告がありました。
文章には「強く疑われた」との表記ですが実際の講習では改ざんがなされている事例が多数あるとのことでした。
その要因として、年齢が小さい子ほど売れるということ。生後56日以上の子でないと販売してはいけない法律が施行されましたが、それより以前にペットショップに引き渡されているというのが当たり前になっているということ。
生後56日というのは、生後2ヶ月です。日本は法令でやっとここまで来たのが昨年くらいです。
ですが、犬、猫の社会性が育つには生後3ヶ月から4ヶ月までは親や兄弟とともに育つこと、その間に人との社会性を身につける必要があるとされています。まだ2ヶ月では「動物同士の社会性」も「人との社会性」も育っていない子が販売されているということになります。
日本では生後間もない子でなくては売れないという「日本人の好みの商品」としての販売価値や方法が根付いているからなのでしょう。
オークションでは【全ての会場】で生年月日の曜日に偏りが確認された。ということは年齢詐称が当たり前に行われているということです。19会場:概ね令和5年11月16〜22日の取引記録3800頭、10会場:過去の取引記録120万頭。
ブリーダーでは1400事業所中700事業所で違反が確認された。<帳簿の不備496件、帝王切開に伴う出征証明書の不備128件、繁殖台帳の不備314件、8週例規則違反50件(自ら認めたなど)>ということは半数のブリーダーが違反をしているということ。
もう、なんと言っていいのやら・・
ペットショップにも*歯の萌出状況*体重が57日齢相当か*帝王切開時の出生証明書との整合性、の確認をお願いしていますが、あくまでもお願いに留まっています。
それと、相模原市における多頭飼育崩壊の事例が多くあり、それに対しての対応として
今年の4月から多頭飼育届出制度が始まります。
相模原市で1つの施設(敷地)内で、犬又は猫の数が6以上を飼育する場合は、30日以内に犬又は猫の数、避妊又は去勢手術の処置の有無等の届出が必要になるということです。
*見届出、又は虚偽の届出があった場合、5万円以下の科料あり
*横浜市、川崎市を除く神奈川県内は10頭以上の届出制度あり
もうこれもなんと言っていいのやら・・
神奈川県の中では相模原市は厳しい処置になったのでしょうが・・
で、メインの講習は
動物取扱業者が注意すべき人獣共通感染症とその対策
今回講義は興味深いものでした。知らないことも多くあり学びのある講義でした。
ただ、興味がない方も居られて、寝ている方が多いのも相変わらずで・・
もう一つ気になるところとして、この資格をとって10年になりましたが自分の待っている番号より後の方が増えていないこと、講習会の出席者が極端に少なくなっていること・・?
<最後に、わが国における犬と猫の飼育実態(2023年度)>
犬:684万頭
猫:907万頭
<飼育世帯数の割合>
犬:9.1%
猫:8.7%
*約1600万頭の犬、猫が飼育されている
*全世帯の9%が犬、又は猫を飼育している
*犬、猫共に室内で飼育されている割合が非常に高い
同一の居住空間内で人と犬・猫が密接に暮らしている。
コメント