
「お願いします。」
レッスンの始まりに交わされる、いつものあいさつ。
「ありがとうございました。」
レッスンの終わりにも、同じように声が響きます。
当たり前のように思えるこの言葉ですが、実はバレエではとても大切な時間です。
バレエは、一人で踊るものではありません。
先生がいて、音楽があって、一緒に踊る仲間がいます。
だからこそ、「お願いします」という言葉には、
「今日も学ばせてください。」
という気持ちが込められています。
そして「ありがとうございました」には、
「今日も踊ることができました。」
という感謝があります。
不思議なことに、きちんとあいさつができる日は、レッスンの空気も少し違います。
先生の話をよく聞き、
友だちへの思いやりが生まれ、
自分の心も自然と落ち着いていく。
その積み重ねが、踊りにも表れてきます。
バレエは、技術だけでは美しくなりません。
姿勢や表情、音楽への向き合い方。
そのすべては、その人の心のあり方につながっています。
子どもたちは、最初から立派なあいさつができるわけではありません。
小さな声の日もあります。
恥ずかしくて言えない日もあります。
それでも、毎週繰り返していくうちに、
少しずつ自然にできるようになります。
その成長を見守るのも、私たちの大切な仕事です。
レッスンで身につく「あいさつ」は、
教室の中だけのものではありません。
学校でも、家庭でも、
いつか社会に出たときにも、
きっとその子の力になります。
踊りが上手になることももちろん大切。
でも、その前に、
人として大切なことを身につけてほしい。
私たちは、そんな思いで毎回のレッスンを始めています。
今日も元気な「お願いします。」から、
素敵なレッスンが始まります。


コメント