
NHK BSで9月15日(月)午前0時05分に再放送される、ベルリン国立バレエ「ボヴァリー」について、その見どころと作品の魅力をご紹介します。
『ボヴァリー』は、単なる物語の再現ではなく、登場人物の内面世界を深く掘り下げたバレエ作品です。ダンス、音楽、舞台美術が一体となって、エマ・ボヴァリーの心の葛藤や幻想と現実の交錯を鮮烈に描いています。再放送を通じて、この作品の新たな魅力を発見していただければ幸いです。
◇ ベルリン国立バレエ
「ボヴァリー」
放送日:2025年9月15日(日)深夜放送
原作:フローベール
振付:クリスティアン・シュプック
音楽:
リゲティ
武満 徹
サン・サーンス
ペルト
アイヴズ
カミーユ
ティエリー・ペクー
<出演>
エンマ・ボヴァリー:ヴェロニカ・フロディマ
シャルル・ボヴァリー:アレクセイ・オルレンコ
ロドルフ:ダヴィット・ソアレス
レオン:アレクサンドル・カニャ ほか
ベルリン国立バレエ団
管弦楽:ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団
指揮:ジョナサン・ストックハンマー
収録:2023年10月20日
ベルリン・ドイツ・オペラ(ベルリン)
『ボヴァリー』の魅力とは?
『ボヴァリー』は、ギュスターヴ・フローベールの小説『ボヴァリー夫人』を原作としたバレエ作品で、クリスティアン・シュプックの振付によってベルリン国立バレエ団によって制作されました。
この作品は、物語の再現ではなく、登場人物の内面世界を抽象的に表現することを目的としています。エマ・ボヴァリーの心の葛藤や孤独、幻想と現実の交錯を、ダンスを通じて描いています。
見どころポイント
エマ・ボヴァリーの深層心理を描くダンス
主演のヴェロニカ・フロディマが演じるエマ・ボヴァリーは、田舎の平凡な結婚生活に倦怠し、自由と情熱を求めて幻想の世界に逃避します。彼女の内面の葛藤や孤独を、繊細かつ力強いダンスで表現しています。
音楽と舞台美術の融合
音楽は、リゲティ、武満徹、サン=サーンス、ペルト、アイヴズ、カミーユ、ティエリー・ペクーなど、多彩な作曲家の作品が使用されています。これらの音楽が、エマの心情や物語の展開に合わせて巧みに配置され、舞台の雰囲気を一層引き立てています
舞台装置と衣装の美的表現
舞台装置はルーファス・ディドヴィシュス、衣装はエマ・リヨットが手掛けており、19世紀のフランスの田舎町を背景に、エマの幻想と現実が交錯する空間が創り出されています。衣装や舞台美術の細部に至るまで、作品のテーマが反映されており、視覚的にも楽しませてくれます。




