
レッスンをしていると、ときどき不思議な瞬間があります。
何週間も、あるいは何か月も同じことを注意していた子が、ある日突然できるようになるのです。
つい昨日まで苦戦していたパが、
まるで最初からできていたかのように自然に踊れる。
本人も驚いた顔をしています。
「先生、できた!」
その瞬間はとても嬉しいものです。
けれど実は、その「できた」は突然生まれたわけではありません。
見えないところで続いている成長
子どもたちは日々たくさんのことを学んでいます。
先生の言葉を聞き、
お手本を見て、
自分の身体を動かし、
失敗を繰り返しながら少しずつ感覚を育てています。
しかし、その変化は毎日少しずつなので、本人にも周囲にも見えません。
まるで種を植えたあと、
土の中で根が伸びているようなものです。
地上からは何も変わっていないように見えても、
見えない場所では確実に成長が進んでいます。
「できない期間」は無駄ではない
バレエでは、すぐに結果が出ることばかりではありません。
姿勢を保つこと。
音楽を感じること。
手足を正しく使うこと。
身体の感覚を理解すること。
これらは一度聞いただけで身につくものではありません。
むしろ、できない期間のほうがずっと長いものです。
だからこそ、
「まだできない」
という状態は決して後退ではありません。
それは成長が止まっているのではなく、
次の段階へ進む準備をしている時間なのです。
子ども自身も気づいていないことがある
面白いことに、
大きく伸びる直前の子どもほど、
「できない」
「難しい」
と言うことがあります。
なぜなら本人は、
以前の自分より高いレベルを目指し始めているからです。
周囲から見れば確実に成長していても、
本人の中では課題が見えるようになり、
できない部分ばかりが気になるのです。
これは実は前進の証拠でもあります。
見えていなかったものが見えるようになったからです。
『できた!』は積み重ねの結果
今日のレッスンでも、
ある生徒が何度も練習していた動きを自然にできるようになりました。
特別なことをしたわけではありません。
昨日までの努力が急に実を結んだように見えただけです。
毎週のレッスン。
何度も繰り返した練習。
失敗しても続けた時間。
そのすべてが積み重なり、
ある瞬間に表へ現れたのです。
だから私たちは、
「できた!」という結果だけでなく、
そこに至るまでの時間を大切にしたいと思っています。
今日のレッスンで感じたこと
子どもの成長は一直線ではありません。
少し進んで、
立ち止まって、
また進む。
ときには後退しているように見えることさえあります。
けれど実際には、
その間も成長は続いています。
だから焦らなくて大丈夫。
今日できなくても、
来週できるかもしれません。
来週できなくても、
来月できるかもしれません。
そしてある日、
「先生、できた!」
という笑顔に出会います。
その瞬間を見るたびに、
成長とは結果ではなく、
続けることの中にあるのだと感じます。
「できた!」は突然ではなく、毎日の積み重ねが見える形になった瞬間。
私たちは、一人ひとりの成長のペースを大切にしています。
すぐにできることよりも、
挑戦し続ける気持ちを育てること。
その積み重ねが、
やがて大きな自信につながっていくと信じています。
今日の小さな一歩も、
きっと未来の「できた!」につながっています。
「まだできない」は、成長している途中の言葉です。
そして、その先には必ず「できた!」の瞬間があります。
野沢きよみバレエスタジオでは、一人ひとりの小さな成長を大切に見守りながら指導しています。
お子さまが自分のペースで挑戦し、自信を育てていくレッスンを、ぜひ一度体験してみてください。
未来の『できた!』は、今日の一歩から始まります。
