バレエのメッセージ―― 1983年、小さなホールから始まった舞台

バレエのメッセージ

1983年。
野沢きよみバレエスタジオの最初の発表会は、
約200席ほどの小さなホールで開かれました。

教室を始めてから2年。
手づくりの小さな舞台でした。
その舞台の名前は
「第1回 プチ・バレエコンサート」。

生徒の数もまだ少なく、
すべてが手づくりの舞台でした。

衣装は野沢きよみ先生が一つひとつ手作りし、
保護者の方々も舞台の準備を手伝ってくださいました。

音楽も、当時舞台で使われていた
オープンリールの音源をテープでつなぎ、
手作業で編集して使っていました。

今のように、
音響スタッフや舞台スタッフをお願いできる
余裕はありませんでした。

それでも幕が上がると、
そこには確かにバレエの世界が生まれていました。

最初に観客の目に飛び込んできたのは、
華やかな作品ではありません。

レッスンの風景でした。

バレエレッスン〜リンバリング

アダージオから始まり、
タンジュ、エシャッペ、グラン・バットマン。

やがてジャンプの動きへと進み、
アッサンブレ、シャジュマン。

そしてピルエット、ピケ。

最後は全員でリンバリング。

スタジオで毎日行われている
レッスンの時間を、
そのまま舞台の上で再現したものでした。

バレエは、
突然舞台の上に生まれるものではありません。

日々のレッスンの積み重ねの中から、
少しずつ形になっていくものです。

眠りの森の美女より妖精の踊り

第2部では
「眠りの森の美女」プロローグより
妖精たちの踊りが上演されました。

すみれ
ジャスミン
ばら
ひなげし
びゃくれん
つりがね
リラ

そして最後は
コーダで全員が踊りました。

小さな舞台でしたが、
そこには確かに
「眠りの森の美女」の世界が広がっていました。

舞台の後半では、
応援に来てくださった先生方が踊ってくださいました。

そして
「白鳥の湖」第2幕。

白鳥の湖第2幕

この舞台では
野沢きよみ先生も踊りました。

発表会のすべての部で、
多くの先生方が応援として踊ってくださったのです。

今思えば、
それは本当にありがたいことでした。

小さなホールの舞台で踊る生徒たち。

それを見守る観客。

そしてその舞台を支えてくれた、
多くの人たちの存在。

応援に来てくださった先生方。
準備を手伝ってくださった保護者の方々。

舞台の光景も、
その時の音楽も、
衣装のことも、
今でも心に残っています。

けれど何より強く思うのは、
ただ一つのことです。

バレエ舞台挨拶

感謝。

あの小さな舞台は、
多くの人の支えの中で生まれました。

そしてその舞台の中で、
観客と踊り手のあいだに
確かに何かが生まれていました。

それこそが、
私が思う

バレエのメッセージ

なのかもしれません。

当時は、一般の方がバレエを見る機会は
まだ多くありませんでした。

バレエは、どちらかといえば
裕福な家庭の習い事というイメージもあった時代です。

だからでしょうか。

舞台が終わったあと、
ある方がこう言ってくださいました。

「感動しました。」

たった一言でしたが、
その言葉は今でも心に残っています。

バレエの舞台を見て感動する観客

小さなホールで行われた
手づくりの発表会。

それでも、
観客と踊り手のあいだには

確かに
バレエのメッセージが生まれていたのだと思います。

バレエ〜すべてに感謝〜
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